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ベンダー選定について
公開日:2016年5月31日 更新日:2024年7月13日

今回は、重要なベンダー選定について記述します

基幹システム導入において、外部に委託する場合、ベンダー選定が必要となります。

このタスクはとても重要な選定作業となります。

大枠の選択ジャンルとして、“構築手法”があります。

①拡販されているパッケージソフト

②一から構築するスクラッチ開発

まず、この2種類の選択から始まります。

メリットとデメリットを上げて、比較してみましょう。

 

 

①パッケージソフトの場合

【メリット】

「導入までの納期が早い」「イニシャルコストが廉価」「機能が多彩」「業界標準的である」

【デメリット】

「カスタマイズが必要で高額」「汎用性に乏しい」「バージョンUPが頻繁」

「同業他社とシステムにおいて差別化がしづらい」「保守サービスがコールセンタレベル」

 

②委託スクラッチ開発

【メリット】

「自社の業務特性」「社風、業務フローに合わせたシステム開発ができる」

「追加開発、改修に制限がなく柔軟」「同業他社と差別化したオリジナルシステム」

「構築したエンジニアによる保守」

【デメリット】

「コストが高額である」

「要件定義など打ち合わせや社内要件調整が大変」

「保守料金がパッケージに比べ高い納期が長い」「遅延する可能性がある」

 

もうひとつ、必須である選定ジャンルは、“規模感”です。

A.大手ITベンダー

B.零細・中小企業ベンダー

こちらもメリットとデメリットを上げて、比較してみましょう。

A.大手ITベンダー

【メリット】

「知名度高く信頼性がある」「何か問題が生じた際の保証がある」「セキュリテイ関係」

「対応レベルが高い」

【デメリット】

「高額である」「実際の作業遂行は中小企業である(下請けに作業を依頼)」

「保守担当者、窓口の変更が度々ある」「スピード感が落ちるケースがある」

 

B.零細・中小企業ベンダー

【メリット】

「Aと比べるとかなり安価である」

「実際の開発は中小企業が行っていれば、大手ベンダーに依頼するのと変わらない」

「細かい対応が可能」「保守担当者の変更は少ない」

「システムの内容を理解したエンジニアが保守」

【デメリット】

「何か問題が生じた場合の安心感が弱い」

「知名度が低いエンジニア人材の層の厚さが不透明」

「ザービス対応レベルがAほど洗練されていない」

 

各選定ジャンルとして例にあげた①、②とA、B。

それぞれ、メリットとデメリットをあげるとまだまだ沢山ありますが、前記のような要素を検討して、ベンダー選定を進めなければいけません。とても重要なタスクとなります。

 

では、具体的にどんな基準でベンダー選定をすればいいのか???

“自社(ユーザー)のビジネスを理解して、それを習得する意欲のある”実務”担当者がそのベンダーにいるか”ということが一番重要だと思います。

基幹システムは、パッケージでもスクラッチでも、人の手によって構築・導入します。そのため、担当者の能力、意気込み、親和性が一定のレベル保たれる必要があります。

また、導入後の対応の仕方も非常に重要です。”システムは安定稼動していて当たり前”という考え方があります。障害が生じた場合、障害のレベルによりますが、最悪、業務が遂行できない状況に陥ってしまいます。そのようなことを想定した上でも、障害時の対応速度、対応内容が重要になってきます。

この部分を十分に見極めた上で、上記の①or②、AorBを参考に、自社の要件に合ったシステムを比較検討すればよいのではないでしょうか。

一般的な建築物などは、ほぼ確実に投資すれば投資しただけの建物が建つと思いますが、システムの場合、デジタルで物理的な物ではないため、お金を投じれば良いシステムが出来るとは限らないのです。

システム導入、投資方法は非常に難しい経営判断になると思います。自社にとってどんなベンダー、どんな担当エンジニアに出会えるかが一番のポイントとなると思います。

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