“攻めのIT”が必要?IT導入の重要性
2019.06.21
◆日本のIT導入の現状とは
新しいビジネスチャンスを掴むため、また、人材不足や働き方改革などの問題を解決するためには、ITをどのように活用するかが鍵を握ります。経済産業省が公表している過去の情報処理実態調査は、ITによる改革を取り組む企業を強調している調査結果を公表しているほどです。
世界的に見ると、日本の企業はIT導入にまだまだ消極的で、アメリカと比較すると、アメリカの約1/4しかIT投資がされていないと言われています。重要性の認識にも大きな差が出ており、半数以上がIT投資は極めて重要である考えるアメリカ企業に対し、同様に考える日本企業は2割に満たないのです。
◆IT活用に消極的な日本企業
昨今では、IT活用ができない企業は消えていく企業になる可能性が高いといわれており、IT活用への姿勢が企業の生死を分けてしまうということになります。IT活用は、なぜ生死を分けるほどの分岐点になるのでしょうか。それは、日本の企業では経営課題におけるITの重要度は低く、過去数年間、その重要性に変化がないことに原因があるようです。
IT投資をしている企業においても、ITのよるコスト削減や現状の業務効率化、法規制対応のためのシステム化など、現状の業務に対する初歩的なIT投資が多いと感じます。
例えばアメリカと比較してみるとどうでしょう。アメリカの場合、ITを主軸とした新たな製品やサービス等、IT投資をビジネスの中心とした“攻めのIT”が多いと言われているようです。“経営者のITスキルは必須”という考え根強いアメリカは、「ITのことはよく分からないので、専任の担当者に一任している」といった状況が多く散見される日本と随分認識が異なります。一方で、前項でも述べた通り、日本のIT活用に対する目的は約10年間、変化が見られないそうです。
とはいっても、日本にも経営層を中心にITに意欲的な企業もあります。そんな日本企業を、2015年5月に経済産業省が東京証券取引所とタックを組んで“攻めのIT銘柄”として選出しました。経営者がIT活用を重視している企業が、多方面からの注目を集めることになったようです。
◆企業の根幹となる業務のシステム化を
システム導入・活用を検討する際、自社はIT活用に対してどの段階に位置しているか、まずは何を始めるべきか明確にすることが重要です。
経営者層を中心に検討を重ね、新事業をシステム化するより前に、自社業務の運用は適正か考えてみましょう。
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