システムの品質について考える
2020.03.10
◆品質の基準とはなにか
日本で生産している精密機器部品、自動車、家電製品、衣服など、世界的に日本製のモノは“品質が良い”という認識が強く、日本は緻密で丁寧に仕事をする国民性であるといったメージが浸透しているのではないでしょうか。
それでは、IT事業における品質の良いシステムとはどのような状態を指すのか。ユーザーの要望した機能が全て備わっているシステムでしょうか。または、必要な機能のみを絞ったシンプルなシステムでしょうか。
品質が良いということは、ユーザー満足度のどの部分と関係があるのか、考えてみたいと思います。
◆ユーザーの目的がもっとも重要である理由
例えば、私たちの身近なスマートフォンを想像してみます。自分自身には利便性の高い機能が揃っていて利用しやすい製品であっても、ある人にとっては機能が多すぎて使いにくい製品と感じる場合があります。それは、その製品に求める機能や目的は、人それぞれ異なるため、どんなに高機能な製品であったとしても、目的を満たすことができない人によっては満足のできない製品になるからです。
このようなことは、システム構築に置き換えても同様のことが考えられます。
利用者がシステムに求める要求は多種多様です。システム開発側は、開発するための考え方や視点で捉えがちですが、もっとも重要である「利用者の要望」を満たすことのできないシステムは、利用者からみた「品質」は低いということになります。
ユーザーのニーズを確実に把握するだけでなく、隠れている要件や想像を超えたプラス要素も想定した上で提案・開発することで、ユーザーの満足度が高いことが、システムの「品質」と言えそうです。
◆要望を叶えるシステム構築の実現
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