Column お悩み解決コラム
アフターコロナへIT投資戦略 ③助成金の活用・有利な資金調達環境
◆支援制度を上手に活用する
新型コロナウィルスの感染拡大により、経済は大きく打撃を受け、誰もがこれまでに経験したことがない状況の中にいます。
そんな中、コロナ関連で多くの補助金や助成金、融資などの支援制度が発表・実施されています。融資についてはコロナ関連の特別貸付などで、事業者に有利な借入条件の融資が多く発表されています。
そもそも、「補助金」と「助成金」の違いはなんなのでしょうか。
助成金は、基本的に厚生労働省が管轄する雇用に関する援助であり、要件を満たしていればば必ず受け取ることができます。一方、補助金は、主に経済産業省が管轄となっており、申請に必要な書類のとりまとめや事業計画の立案などの準備が必要で、審査した上で採択される仕組みであるため、必ずしも受け取ることができるものではありません。
総じてみると、コロナ関連の影響を受けた事業者に対して条件の良い支援制度が多く発表されています。自社の状況に合う制度があるか調査し、事業の継続や拡大のために上手に活用していきたいところです。
◆事業継続のために、今必要な投資とは
新型コロナウィルスが流行するよりも前の2017年末、経済産業省は中小企業を対象にしたITツールの導入に補助金500億円の予算を計上することを発表していました。システムの導入や紙資料のペーパーレス化を促すための対策です。
新型コロナウィルスの流行により、テレワークを推進する動きが加速し、テレワーク環境の整備に必要なシステム導入費用や機器のレンタル料、オンライン上で業務が完結できる仕組みの事業モデルへの転換を支援する補助金制度が多く発表されています。
具体的には、下記のシステム導入は、基本的に補助対象(申請可能)と考えて良いでしょう。
・ペーパーレス化が実現できるシステム
・グループウェア
・勤怠管理システム
・経費精算システム
ただし、制度によって契約形態や規定に細かな違いがありますので、申請条件の確認が必要です。
先行きが見通せない中、投資や消費を控える傾向が続いているかもしれません。しかし、今は将来を見据えた投資判断をする時期でもあるとも考えられます。実際、企業の設備投資は全体を通して減少傾向にあるものの、今からIT投資をすることで、アフターコロナ社会に順応できるような体制を整備するべきだと思います。
テレワーク・在宅勤務の普及やオンライン・ペーパーレス化の促進によって、ITはまさに今、必要不可欠なツールです。極めて重要といえるIT投資において“守りのIT投資”から“攻めのIT投資”に思考を変えて判断すべきではないでしょうか。
◆IT投資でシステム導入をするために
IT投資を進めた企業は生産性の向上が実現して市場からも評価されるようになれば、IT投資の踏み込み方で伸びる企業とそうでない企業の差がつくかもしれません。
これだけの危機を経験すると、投資に対して消極的になるかもしれなません。しかし、アフターコロナの働き方の環境整備のためのIT投資は、事業継続のためには確実に必要な投資といえるのではないでしょうか。
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